日記
テニス観戦記Edit

ATP1000パリ1回戦錦織 vs. スタコフスキーをTENNISTV.COMで観戦したんだけど、

  • スタコフスキー def. 錦織 6-4 6-3
と錦織のストレート負け。負けちゃったけど、大きな怪我なくシーズンを終えることができたのは悪くない。

ただ、この試合の戦い方はあまりよくなかったように思う。スタコフスキーはスライスでのディフェンスがよく、錦織がストロークで攻めていっても、スライスでかわし、攻撃して1ポイント取るのがとても大変そうだった。

そこで錦織はネットプレイを多用したり、あるいはストローク戦で角度を普段よりも厳しくしてみたり、とチャレンジしていたみたいだったけれども、その成功率があまり高くなく、またあまり運を味方にすることもできていない感じで、かなりフラストレーションがたまっているようだった。

ただ、そういう状態でも十分に対等には戦えていたし、攻撃的にプレイしようとしているときは、互角以上の戦いができていたように見えた。が、セカンドセットの中盤から後半にかけては集中できていない瞬間があちこちで見受けられ、ほぼ捨てたようなポイントまであったように見えた。

もちろん状況によってはそういうプレイをしても仕方がない場合もあるだろう。相手が圧倒的に強くてなすすべがないとか、自分のフィジカルコンディション的に無理をしない方がいい場合とか。

でも今回はSEをもらって出場したATP1000大会で、1ポイント取るのに苦労はしていたけれども、十分互角に戦えている状況だったにも関わらず、我慢が効かなくて集中力が切れたように見えた。

もちろん前大会からの疲労は残っていたから、体力を削りながら我慢強く戦うのはきつかったんだろう。でもこれから本気で上位を狙っていくのだとしたら、こういう試合で集中力を切らして負けるのはよくない。最後の相手のサービングフォーマッチでは集中を取り戻せていたみたいだけど、その前の数ゲームの集中しきれていない感じが非常にもったいなかった。

あと試合展開的には、ファーストセット後半のブレイクチャンスが何度もあった相手のサービスゲームを取りきれなかったのが、ターニングポイントだっただろうな。あの競り合いは錦織もかなりよかったのに、それをスタコフスキーの粘り強さが上回った。それでかなり消耗したのが、セカンドセット終盤のプレイに影響したんだろうなー。

というメンタル的な話とは別に、錦織は欲しいポイントを自分からショートポイントで取りきる能力が欲しいな。今シーズンはストローク戦のミスが少なくなって安定感が高くなったけれども、ベースのストローク戦でまあまあ押していても、それでも相手がミスせず粘りつづけるタイプだと、それを打ち破ることがなかなかできない。

そこで錦織はネットプレイを多用してみたりしているんだろうけど、今のところ錦織のネットプレイはミスが多いし、ミスしていない時にも一発で決めることができず、相手の逆襲を食らうことが多い。逆にスタコフスキーは大事なポイントでネットに出てポイントをもぎ取ることに成功していた。特に最後のゲームで錦織がいいプレイをしているときに、それに対抗してネットに出てポイントをもぎ取ったのが大きかった。あれを錦織ができていれば…。

来シーズンに向けて、ディフェンスがいい相手に対して自分から攻撃してポイントを取るために、ネットプレイを始めとした新しい攻撃バリエーションを身につける必要があるだろうなー。

それ以外のATP1000パリの結果。

  • ガスケ def. アンダーソン 6-4 7-6(4)
  • ロペス def. ロドラ 7-6(7) 6-3
  • ツォンガ def. ガルシアロペス 6-3 6-4
  • ベルディヒ def. ベルダスコ 6-3 7-5
  • ロディック def. ベネトー 6-4 6-4
  • シャルディ def. グラノジェルス 6-3 Ret.
  • モナコ def. ヤング 6-4 6-2
  • イズナー def. ワウリンカ 6-7(3) 7-5 7-6(5)
  • ドディッグ def. フォニーニ 4-6 6-1 6-3
直前のATP500バレンシアで優勝したグラノジェルスがリタイアしてる。バーゼルで準決勝に残ったワウリンカもイズナーに競り負けた。予選を勝ち上がったヤングも1回戦であっさり負けてしまったか。

最終戦争いは、ほぼ現在のトップ8で確定かな。アルマグロ、ティプサレビッチ、シモン、モンフィスが優勝して、フィッシュが早期敗退すればチャンスは残っているみたいだけど、両方満たす可能性はもうほとんどなさそう。

Published At2011-11-09 11:43Updated At2011-11-09 11:43