テニス観戦記
ATPツアーファイナル初日Edit

RRグループB フェデラー vs. ツォンガ

フェデラー、サーブがいい。特にセカンドのコースとキックがいい。それに対して、積極的に行こうとして自滅してしまったツォンガ。というファーストセットの展開。フェデラーのストローク自体はそれほどよくない。フェデラーの6-2。

フェデラーのストロークミスが多くなり、それでツォンガの調子が出てきた。フェデラーも少しずつストロークの調子を取り戻してきたが、序盤に先行されたブレイクを取り戻すには至らず。波に乗ったツォンガがパワープレイで押し切って取ったセカンドセット。ツォンガの6-2。

最初のサービスゲームはいいサーブをいれて楽にキープしたフェデラー。ただし、サーブアンドボレーで取りに行ったポイントは取れず。フェデラーが強い日は、こういうポイントを取り逃がさないんだけど。

ツォンガも悪くないプレイを続けている。ツォンガはいいプレイをすることでさらに調子が上がってくるタイプ。ファイナルセットでも好調を持続しているツォンガは強い。

フェデラーはチャンスボールを取りきれない。ツォンガはイージーミスとナイスプレイが行ったり来たり。流れはワンプレイごとに入れ替わっているが、積極的に攻めているツォンガが主導権を握っているか。このままだとツォンガの出来次第といった印象。フェデラーはここからギアをあげることはできないんだろうか。

サーブゲームは何とかなっているが、リターンゲームがノーチャンスなフェデラー。ポジションを前に上げてのブロックリターンは、リスクの割には効果がないように見えるが。

ツォンガの猛攻をなんとか凌ぎながら、強さよりもうまさでポイントを重ねて握ったブレイクポイントだが、結局ツォンガがパワープレイでキープ。フェデラーはかつてのストロークの強さが見当たらない。サーブでなんとか対抗しているが、サーブもかつての欲しいところでのエース級が出ない。苦しい展開。

キープキープでフェデラーリードの5-4からツォンガのサービスゲーム。あげるギアがあるのならば、フェデラーはここで勝負のはずだが。

ツォンガはイージーボレーのミスとダブルフォルトで0-30。フェデラーの回り込みリターンで押し込んでからのフォアハンドウィナーで0-40。ツォンガはファーストサーブで一回はしのいだが、ミスヒット気味の浅いリターンで前に誘い出されてからのパッシングショットを決められ、万事休す。フェデラーの6-4。

  • フェデラー def. ツォンガ 6-2 2-6 6-4

RRグループB ナダル vs. フィッシュ

ナダルの右手親指のマメの処理からスタート。試合開始前にメディカルタイムアウトって初めて見た。

フィッシュのサーブ。ナダルの当たり損ねリターンを決め損ねるフィッシュ×2。ぐだぐだの立ち上がり。どっちもクオリティ低い。すべてのポイントがアンフォーストエラーだ。フィッシュのミスの方が多くてブレイクされてのスタート。

ナダルのサーブゲーム。まだナダルのほうがましか。ただフィッシュも徐々に調子をあげてきて、高い打点を強打出来るようになってきた。まだミスヒット気味の球が目立つが。ナダルはキープ。

フィッシュだいぶ調子が上がってきて、サーブも入るようになってきたし、サーブアンドボレーやストロークの強打からのネットアプローチも成功するようになってきた。これがフィッシュの売りだし、これが出来ればこのコートならばナダルにも対抗できるはず。フィッシュキープ。

フィッシュはミスを減らせず、安定感があるナダルの方が優位な展開。ただ、ナダルもさほどいいプレイは出ていない。フィッシュのミスが早すぎて、ナダルのいいプレイが出る時間がないともいえる。

フィッシュは怪我の影響というよりは、単に調子が上がらないって感じかなー。これはナダルの調子を上げるステップとしてとてもいい踏み台になってしまう予感。序盤明らかにゲーム勘がなさそうなショットが多かったのに、だんだんナダルらしいショットが増えてきている。

ファーストセットは6-2でナダル。フィッシュはショットクオリティ以前に、確率をもうちょっと上げないと何ともならない。

フィッシュ、セカンドセットの立ち上がりはしっかり切り替えて、強いサービスゲームでキープ。これができればナダルとも戦える。

フィッシュがだいぶ我慢強くラリーを続けられるようになってきた。ナダルはちょっと集中力が落ちている。そして、フィッシュがいいプレイでブレイク。フィッシュはセカンドセットに入って、見事に切り替えてきている。すごい。

フィッシュが今年の強いプレイスタイル、強いサーブとネットプレイによりもぎ取るポイント、確率が低いが威力がある強打、そして強打を打つのを我慢しながら粘り強く続けるラリーからの展開、という3パターンがすべて使えるようになってきた。この調子をどこまで持続できるか。

ナダルはフィッシュとプレイスタイルがちょっとかみ合わないか。ナダルの得意なベースラインでのロングラリーがあまり多くならず、ネットプレイや強引な強打などショートポイントの展開が多くて、ラリーを続けることでコンディションが上がってくるタイプのナダルは、調子がいい状態を維持するのが難しそうだ。

セカンドセットは、ミスを減らしたフィッシュのプレイバリエーションが勝って、フィッシュの6-3。特に取りたいときにネットプレイでポイントを取れるようになっているのが大きい。

さてこれでナダルは苦しくなった。フィッシュの調子がこのまま持続すると、ナダルは普段の戦い方では勝てない。自分から攻めるパターンが少ないナダルは、カウンターをメインにした逆襲をしたいんだけど、自滅かウィナーというフィッシュの攻撃には、カウンターが取りづらい。となると、普段あまりやらない自分からの攻撃(ウィナーねらい)を多用するしかなくなる。あるいは何とかキープキープで粘りつつ、体力もしくはメンタルでの勝負に持ち込むか。

サードセットの立ち上がりもフィッシュが積極的な動き。ただしフィッシュの攻撃は成功せず、ナダルがラブゲームキープ。フィッシュはセカンドセットの流れのまま、ナダルの出端をくじきたかったところだろうけど。

フィッシュのサーブゲーム。ナダルのディフェンスを破ろうとしたフィッシュのミスが重なる。そして、フィッシュのサーブアンドボレーが甘くなり、ナダルのポール回し気味のパッシングショットでの逆襲を食らう。ブレイクポイント2つ。強引にネットプレイに出たフィッシュを再びパスで抜こうとしたナダルだが、ジャストアウトでブレイクポイント一つ逃す。しかし、もう一度スライスアプローチからネットに出たところを抜かれてナダルがブレイク。

そこでナダルがトイレットブレイク。何でこのタイミング? 小でこのタイミングってことはないだろうから、お腹でも壊してる? あまりにも変なタイミングのバスルームブレイクだから、戻ってきたナダルが直接フィッシュにも説明しにきたな。

戻ってきたナダルは、ちょっとパワーがなくなっている気がする。集中力の問題か。ナダルらしからぬイージーなミスでブレイクポイントを二つ握られる。フィッシュは強引に前に出てうまいハーフボレーでブレイクバック。

ナダルからパワーを感じられなくなってるな。まだ腹の調子が悪いのか。リターンポジションで待つ間にすごくつらそうな表情を見せている。と思ったら、プレイを続けるうちに表情がだいぶ普通に戻ってきたな。どちらかというとメンタルの問題だったか。

ナダルのファーストサーブが入らず、フィッシュの積極策は成功し、フィッシュがブレイク。ナダルも攻撃し始めているんだけど、やはりナダルよりもフィッシュの方が攻撃はうまいな。

フィッシュがブレイク先行してのフィッシュのサービスゲーム。フィッシュは積極的にネットに出るがミスが続き、ナダルのポイント先行0-30。粘り強いストロークに切り替えたフィッシュだが、バックハンドにミスが出て0-40。それでも無理矢理前に出たフィッシュだが、足下に落とされたハーフボレーを浮かせてしまい、逆襲のパスを食らってすぐさまナダルがブレイクバック。

一進一退の攻防が続く。フィッシュが主導権を握り、ナダルはディフェンスの中から活路を見いだすという展開は変わらない。ナダルが自分から取りに行ったポイントは数少ないが、これをもっと増やせるか。それができないと、ナダルが最終戦で勝ちきるのは難しい。

ナダルがギアを上げて自分からの攻撃をちょっと増やしている。ただ、フィッシュを振り切れるほどではない。

というところでGAORAの録画がきれやがった。自動延長信号対応しろや。しょうがないんで残りはTENNISTV.COMのアーカイブでハイライトのみ観戦。最後はタイブレークまでもつれたもののナダルが7-6(3)で取ったのね。

  • ナダル def. フィッシュ 6-2 3-6 7-6(3)
初日の2試合の予想は完璧。2日目はマレー vs. フェレール、ジョコビッチ vs. ベルディヒの2試合か。これも普通ならば順当に上位が勝ちそうだけど、地元逆補正のマレーと怪我中のジョコビッチだと、きわどい勝負になりかねないからなー。

Published At2011-11-21 11:15Updated At2011-11-21 11:15