テニス観戦記
2012全豪オープン14日目&総括Edit

  • Novak Djokovic(SRB)[1] def. Rafael Nadal(ESP)[2] 5-7 6-4 6-2 6-7(5) 7-5

いやーもうすごすぎた。詳しくはTwitterでの実況ログを。

体力的にはかなり厳しいスケジュールだったジョコビッチだけれども、思ったよりも体力は回復しており、序盤の動きは悪くなかった。ただし、どうにもらしくないミスが多く出ていて、ファーストセットはナダルが先取。

てっきり体調に不安がないのならば、ジョコビッチが序盤から優勢な展開になると思っていたのに。

しかし、セカンドセットからは地力の差、あるいは相性の差が出始める。セカンドセット、サードセットはジョコビッチが支配する展開で連取。

そのままフォースセットもジョコビッチが取りきるかと思っていたのだが、ナダルがそこから粘った。苦手な攻撃的なプレイを混ぜ始め、調子のいいジョコビッチからフォースセットをタイブレークの末取って、2セットオールのタイに持ち込む。

ジョコビッチはフォースセットの終盤タイブレイクに入ってからは、体力切れを気合いでごまかす状態になってしまっていた。

そしてファイナルセット。勝ちパターンを逃し、体力もきれて動きが悪くなったジョコビッチに対し、まだ体力に余裕があるナダルが先にブレイク。

完全に終わったと思ったところだが、ジョコビッチはそこから粘った。体力切れでフットワークは落ちているが、ストロークには集中できていてのびのあるいい球を打ち始める。逆にナダルはここに来てじわじわとフットワークに陰りが見え始め、ジョコビッチにすぐさまブレイクバックを許してしまう。

あとはもうどちらも1ポイント1ポイントのせめぎ合い。きわどい球でポイントを取り合うが、ナダルがここに来てフットワークが後一歩足りない感じのミスを増やし始め、ジョコビッチが先にブレイク。

しかしナダルもあきらめない。次のジョコビッチのサービングフォーチャンピオンシップでブレイクポイントを握る。どちらも体力がきついが、まだナダルの方がわずかに余力がある。これをブレイクバックできればナダルが有利になる。

しかしジョコビッチも後がないのをわかっていて、自分から攻撃してポイントを取り返し、ブレイクポイントをセーブ。しかしまだナダルの方に動きの躍動感がある。ジョコビッチは何とかついて行く状態。

ナダルはファイトを続ける。ナダルらしからぬ低い弾道のストロークがコードボールになる。1度目は何とかコート内におさまるが、2度目のウィナーを狙った球はコードにはじかれ、アウトになってしまった。コードにあたらなければジョコビッチは追いつけなかっただろうか。

そしてチャンピオンシップポイント。ナダルは、ボディよりに来たストロークをうまくさばけずに、体の正面近くでスライスに逃げようとしたがミスヒット。ネットを超えず、(←ほかのポイントと記憶が混ざった模様。見直してみたら全然違った。ジョコビッチのサーブで崩してからのフォアハンド逆クロスウィナーだった)ジョコビッチの勝利。

どちらが勝ってもおかしくない、本当にぎりぎりの勝負だった。しかし、フィジカルが万全の状態ならば、ジョコビッチがナダルを上回っていることも、再び証明された試合でもあった。

というわけで、今大会のベストマッチは以下。異論は認める。

Published At2012-01-30 11:41Updated At2012-01-30 11:41