日記
自作日記スクリプトを振り返ってみるEdit

web日記を書き始めたのは1997年2月のことだったらしい。それからしばらくの間は、テキストエディタで手打ちもしくはホームページビルダーの昔のバージョンで静的HTMLを作っては、FTPでアップロードしていた。

最初のweb日記管理システムを作ったのは、2000年になってからだったらしい。これは動的HTML生成するシステムではなかった。web上の管理画面から日記本文を投稿すると、それを適当にHTMLタグで修飾しつつ、最新HTMLの上部と月ごとの過去ログHTMLの下部に挿入し、さらに目次HTMLを更新する仕組み。更新処理にだけcgiを使うもの。各記事の前後にはユニークID付きヘッダ&フッタをつけてあったんで、一応特定の記事削除・更新とかの処理もできたんだけど、あんまり良くできた管理ツールじゃなかったんで、複雑な編集処理はいったんHTMLをダウンロードして、手で直してから再アップロードしていた。

それじゃ管理の手間が大変だと思って、2000年後半に作ったのが、2代目web日記管理システム(これはまだ一部機能が細々と動いている)。これはやたらと高機能を目指して作ったんだけど、データ管理部分(dbmを複数使ってdbっぽく管理していた)がタコだったため、いまいちパフォーマンスが悪く、途中で機能拡張をあきらめた。でも、動的HTML生成にも静的HTML生成にも対応していたし、管理や検索(パフォーマンスが悪かったんで一般には非公開)もいろいろできた。特にその頃の仕様で捨てがたいのが、「出版システム」。ある特定の検索条件で選択された記事を、設定したテンプレートHTMLを元に、設定したファイル命名規則に則って、静的HTMLとして出力する仕組み。これは便利だった。

で、その2代目web日記管理システムで最初に、日記と連動するbbsを作ってみた。bbs部分はとてもできが悪い自作の2ch type bbs(これも一部残骸がまだ残っている)だったんだけど、各日記記事に「この日記にコメントする」リンクを用意し、そこからbbsに投稿した場合は日記システムとbbsとが相互に連携するようにしていた。ただし、連携といってもお互いに直接対応する記事/スレッドにリンクが張られるレベル。

そして3代目web日記管理システム。今big-netサーバーで動いている日記とかで使っているもの。これは、日記とbbsの連携をより密にしようということで、いわゆるtDiaryなんかの「ツッコミ機能」っぽく、日記とbbs投稿が同時に表示されるようにした。ただし、静的HTML出力した側ではbbs側の本文までは表示していない。

ちなみに、3代目web日記管理システムではバックエンドのデータ管理にPostgreSQLを使っている。といってもbig-netはそんなサービスは用意していないので、家サーバーでPostgreSQLを動かし、そのデータをhttp経由でbig-netに渡して使うという仕組み。なんで、家サーバーが落ちているときは更新ができなかったりする。家のネット環境がSo-net ADSL 8M with Fujitsu Modemになってからは、家サーバー(っつーか回線)の信頼性が低くなったせいで、いろいろ不便になった。

で、本当はこのサーバーに引っ越してからは、4代目にMySQLとばりばり連動して動くweb日記管理システムを作ろうと思っていたんだけど、なかなか制作に取りかかれなかった。一つのweb日記システムで、非常にさまざまなコンテンツを同時に扱えるような、柔軟なデータフォーマットが思いつかなかったからだ。

で、そんなときにほかのweb日記システムをいろいろ見て回ったところ、hnshnfにちょっと感動した。複数のtextフィールドの意味づけを状況に応じて変えて使い回すことでなんとかしよう(でも仕様制定も運用も面倒くさそう)という方向に凝り固まっていた俺には、hnfのような一つのフィールド(本文)+シンプルなコマンドルールでいろいろなコンテンツが実現可能な仕組みは思いつけなかった。

hnf的なアプローチは、俺が最近考えている「マンマシンインターフェースにおいて、ある程度以上に複雑で流動的な要素は、コンピュータではなく人間に吸収させた方が効率が良い」 という思想に合致している(のに、なぜ自力で思いつけなかったのか……。視野狭窄を起こしていたんだろうな)。

一瞬、hnfの思想をぱくって自作システムに組み込もうかとも思ったけれども、すでにここまで完成しているhnsと似たような仕組みを自前で作り直すのはバカらしい気がしたので、結局4代目開発計画は破棄し、hnsを使うことにした。まだたいした日数使っているわけではないけれども、hnsの機能・性能・使い勝手は十分に気に入っているんで、サーバー環境などの事情で使えなくなったりしない限りは、今後も使い続けるつもり。

といった話の中で、ウムイ「ツッコミ日記システムが流行ってる?」に絡めた話も書こうと思っていたんだけど、無駄に話が長くなっちゃったし、この記事に混ぜると論点が拡散しそうなんで、そっちについては後で別項目で書こう。

Published At2002-01-29 00:00Updated At2002-01-29 00:00