日記
Intelがひたすらメモリ帯域の拡大にこだわる理由Edit

インテルがやりたいことは、サーバー系システムでは現実的な回答かもしれないけど、一般人が使うPCレベルのシステムでは全然現実的ではないよね。OSレベルで常時、それなりにCPUパワーのみが必要な(HDDアクセスとかが発生したらダメ)バックエンド処理を行うようにするならばともかく、フロントエンド側で使うアプリケーションはほとんどシングルスレッドで動くようにしか作れない(作らない)だろうし。

投機的マルチスレッドってのも、いまいちアヤシイ。メモリアクセス部を別スレッドで投機実行しておいて、実際にデータが必要になったら“当たり”を引いたスレッドを選択すればレイテンシがなくなるという話なんだろうけど、そんな仕組みで高クロック連続動作するんだろうか? 投機的ロードするデータをストアしておく領域はあまり大きくできないよな。下手したらCPUレジスタのみ? あと、投機的マルチスレッドを生成する処理ってのも結構負荷が大きそう(当初はコンパイラであらかじめ生成するらしいけど)。

一度にロードするデータを大きくすると、データストア領域が詰まってストール。一度にロードするデータを小さくしたところで、投機的マルチスレッドを生成する処理、あるいは実行ユニットの処理能力自体が不足してストール。といった感じになっちゃいそうだ。まあインテルのことだから、それなりの落としどころは見つけるんだろうけど、上記のようなシナリオを完璧にカバーできるような落としどころってあるのかなー?

Published At2002-06-27 00:00Updated At2002-06-27 00:00