日記
私が既存のWikiEngineを使わなかった理由Edit

読むまで死ねるかっのPukiWiki版が仮公開されている。私ももともとこういう用途でWikiを使いたかったんだよな。情報系のコンテンツは、キーワードリンクとはとても相性がいいから、読書感想とか情報提供とかのコンテンツをWikiベースに移行すると気持ちいいだろうなーと思って。世の中にたくさんある日記系システムみたいな時系列系ではうまく扱えないからね。

でも実際にいろいろ試してみたところ、既存のWikiEngine(というかWikiの基本的な考え方)は私の使いたい用途ではうまく使えなかった(運用で回避することは出来なくもないんだけど、主用途の部分で工夫が必要なシステムは使いたくない)。しょうがないんで、自分でいろんなWikiもどきを作り始めて現在に至る、といった感じ。

ちなみに、私が既存のWikiEngineで我慢できなかったのは、キーワード=ページ名であるという原則を曲げられないこと(名前空間とかグループとかで逃げているシステムもあるけど)。書籍情報なんかは書籍名をページ名にしたくなるけど、同じ書籍名の書籍なんていくらでもありうる。それらの情報を同じページにつっこむか、あるいはちょっとだけ名前を変えた別ページにするか、あるいはページ名自体にもっとユニーク性の高いキーワードを付属させるか(ISBNとか)、なんてことを考えはじめたらちょっといやになった。

あと、日本語系のWikiEngineは基本的に検索処理が遅そう。Namazuあたりと連携するシステムが出てくればいいけれども、普通にパターンマッチしていたんじゃ日本語ではつらい。たぶん日本語Wikiで英語と同じようにパターンマッチベースの実装をしていると、英語版よりもかなり早い段階で速度的な問題が出てくるだろう。まあその辺はそのうちNamazuと連携するとか、あるいは自前でインデックスを生成するシステムが出てくるだろうけど。

あともう一点はコンテンツ保護の問題。ユーザー認証周りを実装しているWikiEngineは少ないし、認証周りの仕組みも大仰すぎるかあるいはあまり使い勝手が良くない。まあWikiWayに則れば、Wikiには「誰でも編集可能」であることは必須なのかもしれない。でも「キーワード検索」で簡単につながるページを「手軽にWeb上で編集」できる「コンテンツ管理システム」が欲しいだけの用途で既存のWikiEngineを使おうとするとちょっと面倒くさい。

などなど私が既存のWikiを使わなかった理由を並べてみたわけだけれども、ただ私の場合は既存のWikiEngineについては、ちょっとだけ使ってみてそれから長いこと思考実験をして、それでもって使わないことに決めちゃったという経緯がある。実際に運用で回避しつつどのくらいのものができるのかは結構気になる。もしかしたら私が思考実験において出した結論の多くは、単なる杞憂である可能性もあるし。

というわけで、読むまで死ねるかっが、既存の(一般的な)WikiEngineをどこまで情報系コンテンツ管理システムとして実践的に活用できるのかとても注目している。って、実験台みたいに言ってごめんなさい。

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Published At2002-12-06 00:00Updated At2002-12-06 00:00