日記
雑誌サイト (20:11)Edit

Snoopy v0.94のコメント欄のやりとりで出てきた話が面白かったので、こっちにも書いておこう。

RSSみたいな各サイトの情報を機械的に取得できるようにする技術は、複数サイトにまたがった情報の共有を加速する。

アンテナ更新チェックツールを駆使して、タブブラウザで複数タブをがしがし開きながらさまざまなサイトを巡り、面白そうなコンテンツを見つけたらそれをクリッピングしコメントをつける。日本の個人ニュースサイト系の人たちはそんなことをしているんだろう。

海外のblog系の人たちも基本的には同じだけれども、RSS配信が日本よりも広まっているため、RSSクライアントツールに自分がチェックしたいサイトのRSS URLを登録しておけば、直接そのサイトに行かなくてもそのサイトの更新状況および更新された記事の要約を得ることができる。ずらっと表示された要約付き一覧の中から、面白そうな記事を選び出してコメントをつけると、気がきいたblog系ツールならばそれをそのまま自分のサイトにアップロードしてくれて、さらにコメントをつけた先のサイトに自分がコメントをつけた旨を通知してくれる(TrackBack)かもしれない。

どういうやり方にしろ、そこで行われているのは基本的にWeb上に存在するさまざまなコンテンツを、独自の視点で選択・編集し、さらに自らの記事をも追加して、新しいコンテンツとして成立させるという作業だ。複数のサイトにまたがったコラボレーションともいえる。

ただし、現在のところはそこで編集に使われる素材は、コンテンツのタイトル・URLおよび必要最低限の引用程度に過ぎない。そのため、個人ニュースサイトやblog系サイトのコンテンツは、データの羅列的なものになってしまう。

しかし、RSSでは通常記事の要約サマリー)も配信することが多い。それはすなわち、コンテンツ作者がコンテンツの一部について他のサイトでの二次利用を許諾しているようなものだ(このあたりはきちんとコンセンサスを得る必要がある)。もしも要約テキストだけでなく、画像などのデータの二次利用も許諾されるようになれば、それらのコンテンツを二次利用するサイトでは、現在のデータの羅列以上の表現が可能になるだろう。それはまるで雑誌の編集作業のようだ。

雑誌サイトという言葉を聞いて私の中にわき上がったイメージは上記な感じ。個人ニュースサイトおよびblog系サイトの行き着く先としてなかなか面白いかも。

Published At2003-02-18 00:00Updated At2003-02-18 00:00