日記
WebサービスとセマンティックWeb from 山岸広太郎のBlog(ブログ) (13:49)Edit

だからRSS/RDF(データ記述の記述法)はセマンティックで、TrackBack(サービス層のモジュール化)はWebサービスなのね。

俺のアバウトな把握によれば、セマンティックWebというのは「Web構造をコンピュータが直接認識できるようにしよう」という話で、XML Webサービスというのは「コンピュータ同士がWeb(HTTPHTTPS)を介した機能呼び出しデータ交換を出来るようにしよう」という話。どちらかというと理念とか方向性の話であって、具体的な技術仕様とは切り離すことが可能な、いわば思想

で、それらを具体的にどのような技術を使って実現しようかとしたときに、RSS/RDFなどの標準フォーマットを使ってWebサイトなどの情報を表現しようとか、TrackBackを使ってWebサイト(を管理するCMS)同士が自動的に通信できるようにしようとか、具体的な技術の話が出てくる。

XML Webサービスの場合は、それ用に作られたSOAPとかXML-RPCなどの技術を使って実装された場合のみXML Webサービスと名乗るべきだ、という原則論的なポリシーを持っている人もいるかもしれない(規格や仕様、実装の方から詰めていけば、そう捉えた方が話が早い場合もある)。けれども、大まかな思想の話で言えば、HTTP/HTTPSごしにコンピュータ同士が直接機能・情報をやりとりするための公開規格全部をWebサービスと言ってもいいと思う。そこでデータ形式としてXMLが使われていれば、より反論の余地は少なくなる。

セマンティックWebの技術だって、日本で昔からあるアンテナ情報配信フォーマット(LIRSとかHINA-DIとか)なんかもセマンティックWebの技術だといえる。人間やエディタが適当に書いたHTML+リンク文字列(機械的な抽出&認識を行おうとしてもノイズが大きい)ではなく、コンピュータできちんと自動処理出来る程度に規格化されていればそれで十分だ。

ただし最近では、コンピュータが認識できる汎用フォーマットとしてXML関連の技術が主流になっており、XML Parserがさまざまな言語で実装されているため、XMLをベースとした技術仕様の場合は(最近のプログラミング言語では)簡単に実装(ポーティング)できるというあたりから、XMLベースの技術じゃないとセマンティックWebとかWebサービスとかいう言葉でくくりたくないと言う人もいるだろう。

以上の認識は、技術仕様に基づくものではなく、俺ルールの認識なのでそのあたりを割り引いて読んでくだされ。俺教においては上記のような定義になっている、と理解しても可。

Published At2003-04-12 00:00Updated At2003-04-12 00:00