日記
ウェブログ・ハンドブック (13:50)Edit

関連ネタ

2003/12/27

で、全体を読み通したあとの感想は後回しにして、あちこちで話題になっているデザインについて、blogmapの方のコメントに書いたのをこっちにも転載しておく。

>>ちなみに私はあの難読デザインを、作者(および編集者・デザイナー)による意図的なものなのだろうと深読みしすぎていた(わざと難読化することにより何かを表現しているのかな?とか)のですが、そうでなかったとしたらデザイナーの能力に問題があると思います。あれだけ過度にユーザビリティの低いデザインを、ユーザビリティを低めるという意図のもとではなく採用するってのは、ちょっと普通じゃない、どころか、かなりおかしい。

ちなみに、最初見たときにあれは、「てんかんピカチュウ並のインパクトだな」と思いましたよ。


2003/12/16

yomoyomoさんに献本していただきました。ありがとうございました。

で、一通り読み終わってから感想を書こうと思ったんだけど、この本はあまりにも興味深い話が多すぎて、後からまとめて感想を書くのはもったいなすぎるんで、読みながら思ったことをつれづれに書いていくことにする。

ひとまず半分くらいを読んだ感想としては、この本は今まで発売されたハウトゥ色の強い情報提供系ウェブログ本とは、その方向が全然違う。

アメリカでウェブログという(草の根的)文化が立ち上がり、ブーム(流行)として急成長していった中、その文化を初期から構成する面子の一人として関わってきた著者レベッカ・ブラッド氏(女性)が、当事者(中の人)という立場で、自分自身を含めたウェブログ文化というものを考察・定義し、そこで培われた経験知(個人的なものもあるし、コミュニティとして共通のものもある)を後進のために文章としてまとめたもの、というのが(私が今まで読んだ)前半部の内容だ。

もちろん「ウェブログ・ハンドブック」だし、著者がアメリカのウェブログ文化に関わってきた人間なので、この本ではあらゆることを「ウェブログ」という切り口で語っている。しかし実際のところWebコミュニティにおける経験知というものは、コミュニティ(国境)を越えてかなり普遍性が高いようで、そこで語られている内容は、一般的な「個人Webサイト」の運営および「Webコミュニティ」との関わり方、としても十分に成立する内容となっている。

それはたとえば日本で言うならば、「日記猿人(あるいは津田日記リンクス)」に初期から登録していた「Web日記作者」が語るWeb日記文化というものの考察・定義および経験知のレクチャー、だったり、あるいは「ReadMe! JAPAN」に初期から登録していた「テキストサイト管理者」が語る「テキストサイト文化」というものの考察・定義および経験知のレクチャー、だったりするのだろう。

日本のWebコミュニティにおいても、そのような文章はあちこちで断片的に語られてきたが、このウェブログ・ハンドブックほど網羅的にまとめて書かれた文章はなかっただろう。

# 日本には2chという特殊なWebコミュニティが存在していることを考えると、2ch初期から関わってきた人が、2chの中の人という立場で語る2ch文化の考察と定義および経験知のレクチャーを読んでみたいなー、などと思ってしまったりもするが、そっち方向を語ると話が逸れすぎるので割愛。

この本は、ウェブログというキーワードにこだわることなく、個人Webサイトを作っている人ならば誰でも一度は目を通す価値がある。どちらかというと初心者向けのレクチャーが多いけれども、長く続けている人でも、この本を読むことによって自分が漠然と感じていたこと(経験知)を明確に把握することが出来るようになるだろう。

できれば、日本版の「Web日記ハンドブック」的なものを日本の誰かにもまとめて欲しい気がするなー(そういえば、かつて漏れ聞こえたWeb日記本の企画ってどうなったんだろう? 消えちゃったのかな?)。

などといったところで、前半部の感想はおしまい。

Published At2003-12-16 00:00Updated At2003-12-16 00:00