日記
IPAから返事が来た (16:05)Edit

昨日の問い合わせの返事が来た。なかなか早いなー。すげー時間がかかるかと思ったのに。ちなみに内容は以下の通り(公開許可取得済み)。

IPA セキュリティセンターです。

お問合せいただきました件ですが、脆弱性関連情報の個々の取扱いの詳細に関するご質問につきましては、回答を控えさせていただいておりますので、ご了承下さい。

本件が脆弱性であるかどうかの判断は、2004年7月7日に経済産業省より公示された「ソフトウエア等脆弱性関連情報取扱基準」(平成16年経済産業省告示第235 号)および、「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドライン」に基づき行ないました。

詳しくは IPA ウェブサイトの「脆弱性関連情報の取扱い」より、それぞれの資料をご覧下さい。

http://www.ipa.go.jp/security/vuln/

以上、よろしくお願いいたします。

ということで、個々の取り扱いの詳細については答えてもらえないそうだ。まあ確かに細かい問い合わせにいちいち答えてられないだろうしなー。詳細に答えてもらいたければ、聞く方もそれなりの手続きをふまなきゃだめなんだろう。

で、返答のメールに書かれていた「ソフトウエア等脆弱性関連情報取扱基準(PDF)」および「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドライン(PDF)」を読んでみる。

「脆弱性」の定義は、前者では、

ソフトウエア等において、コンピュータウイルス、コンピュータ不正アクセス等の攻撃によりその機能や性能を損なう原因となり得る安全性上の問題箇所。ウェブアプリケーションにあっては、ウェブサイト運営者がアクセス制御機能により保護すべき情報等に誰もがアクセスできるような、安全性が欠如している状態を含む。

後者では、

脆弱性とは、ソフトウエア製品やウェブアプリケーション等において、コンピュータ不正アクセスやコンピュータウイルス等の攻撃により、その機能や性能を損なう原因となり得るセキュリティ上の問題箇所です。

なお、ウェブアプリケーションにおいて、ウェブサイト運営者の不適切な運用によって、個人情報等が適切なアクセス制御の下に管理されておらずセキュリティが維持できなくなっている状態も含みます。(ウェブサイトの不適切な運用に関しては付録4に示します。)

となっていた。

「攻撃によりその機能や性能を損なう原因となり得る安全性上の問題箇所」の解釈がポイントなんだろうな。俺は「具体的な攻撃手段」が存在した上での「安全性上の問題箇所」が「脆弱性である」と考えるんだけど、ポイントを「安全性上の問題箇所」にある(具体的な攻撃手段はどうでもいい)と読む人もいるんだろうな。

個人的にはすごく納得がいかないんだけど、これ以上追求するのは大変そうなんで、ここまで調べた段階でしばらく様子を見ることにしよう。

様子を見るといいながら

やっぱり気になったんで、もう1回だけIPAに聞いてみることにした。内容は

「具体的な攻撃手段」が存在しない場合でも、「セキュリティ上の問題箇所」が存在すれば、「脆弱性」であると解釈されるのでしょうか?

といった感じ。

粘着ですまんのー>IPAの担当者の方。でも今後の開発指針とかにいろいろ影響が出るんで、つっこんで聞いておきたいところなんだよなー。

っつーかぶっちゃけ、HTTPで認証をやっているありとあらゆるものは、すべて脆弱性だっていう判断だって、全然おかしくないわけよ。というか、現状のインターネットははっきり言ってゆるゆるのがばがばなわけだよ。だから、ヒジョーにキビシク脆弱性認定を行うことで、「痛みを伴う改革を断行しよう」とか言われたら、それはそれで納得できるわけよ。で、その辺どうなの?

Published At2005-05-17 00:00Updated At2005-05-17 00:00