日記
テンプレート仕様という表現に、複数の意味が混ざっているな (17:56)Edit

一つは「{$EntryUrl}は、エントリーのパーマリンクURLを差す」みたいなテンプレートのデータ形式の仕様。

もう一つは、「<span class="EntryUrl">で定義されたHTML要素はspan.EntryUrl {font-size: 90%; color: gray;}というCSSで修飾されて表示される」みたいな、表示に使われるHTMLやCSS定義に関する仕様。

前者は、純粋にデータ形式の問題であって、その利用が著作権法に触れるということはない。一方後者に関しては「HTMLやCSSの表現自体」という要素が絡んでくるので、その部分に関しては著作権法に触れる可能性がある。

判断の分かれ目は、<span class="EntryUrl">やspan.EntryUrl {font-size: 90%; color: gray;}などの定義は、「仕様」の領域にあるのか「表現」の領域にあるのか、なんだろう。

これがデスクトップアプリケーションで、「x:0, y:0, color:blackというデータを受信したら、座標0, 0に黒い色で(文字を)出力する」なんて話ならば、純粋にデータ形式とそれを解釈して実行するプログラムの問題なんだけどな。

通常のデスクトップアプリケーションならば、データの解釈から出力処理までをいろんな書き方ができるけど、WebアプリケーションがHTMLやCSSを使って出力する場合は、HTMLやCSSにする段階で表現方法が限定されてしまうところがあるから、それがプログラム設計・仕様の問題なのか表現の問題なのかが不明確になる。

これは実際に裁判にでもならない限り、きちんとした結論は出しようがない問題だろうな。

ちなみに

ここでいう「HTMLやCSSの表現」というのは、「あるHTMLやCSSをブラウザが解釈した結果表示される画面」ではなくて、「あるHTMLやCSSを記述したコード自体」のことね。プログラムの著作権で守られるのは基本的には*1その記述したソースコード自体であり、結果として出力された内容ではないので。ただWebアプリケーションは、HTMLやCSSという中間コード的なデータを出力しなければならないし、そのHTMLやCSS自体も表現として著作権による保護の対象となりうるところが、ややこしい。あと画面の表現としての著作権に関しても、(サイボウズ−ネオジャパン判例に基づいて)限定的には認められることになるだろうし。

*1 って書かないと突っ込まれるんだろうな

Published At2005-07-15 00:00Updated At2005-07-15 00:00