日記
曖昧なつながりと実行時解決によって、コンピュータ+ネットワークを実用的な道具にする (18:10)Edit

というのが、現在起こっていることなのではないか、と思った。

従来のコンピュータアプリケーションは、かっちりとした枠組み(仕様)の中で、自前で持っているきちんと意味づけされたデータ群を使って、あらかじめ決められた機能(サービス)を実現しようとしていた。それはそれで有用だったけど、規模が大きくなるとシステムを構築することや仕様(現実)の流動的な変動に追随することがとても大変だった。

それに対して最近流行っているアプリケーション(というかサービス)は、もっといい加減な(人間が扱いやすい)データを、いろんな形式であちこちに分散して持ちつつ(というかネットワーク上に存在することを前提に)、自前で持っていないデータはネットワーク経由でかき集め、必要に応じて必要なデータを必要な解釈(フォーマット)で取り込みつつ、それらを使って機能(サービス)を実現しているものが多い。

そういうやり方では、各要素レベルでの信頼性というものは高いとは言えないんだけど、人間が普段使う道具としては、それでも十分使い物になっている。というのは、もともと人間の普段の生活では、従来のコンピュータアプリケーションが担保していたほどの正確さは求められていないから。

というアプローチで考えていくと、何か新しい便利な仕組みが思いつくかもしれない。

一応書いておくと

もちろんそういうアプローチによって、従来型のかっちりとしたシステムを否定しているわけではない。というか、そういうものは今まで通り必要な場所で使われていくだろうし、そういうものがなくなったら困る。

ただ、今まではかっちりとした仕様に落としきることができず、システムとして構築できなかった雑多な案件について、今回挙げたようなアプローチを使えば、それなりに実用的な道具(コンピュータアプリケーション)を作ることができるし、しかもそれは従来よりも手軽に実装できる。

みたいな趣旨ですよ。コンピュータ+ネットワークのコモディティ化は、こういうアプローチによって実現されていくのではないか、とか。

Published At2005-07-28 00:00Updated At2005-07-28 00:00