日記
脳の中にだけある雑多な情報を、脳から外部メディアに出力することで、脳の能力の無駄遣いを解消する (12:15)Edit

まず最初のポイントとしては、「人間の脳を効率よく使おう」というところ。人間の脳のキャパシティは限られている。その脳のキャパシティを「雑多な物事を脳にのみ記憶しておき、それを適切な時に思い出すために使う」というのは、実は大変な無駄遣いだ。

たとえば「そろそろ塩が切れるから買わなきゃ」みたいなことを脳のみに記憶し、適切なとき(買い物に行ったとき)にそれを思い出すというような日常的な行為は、脳の能力をかなり消費している(そのことを必要なときに思い出せるようにするために、定期的に記憶をリフレッシュしたりとか)。

また脳のみに記憶している場合は、「何か買わなければいけないものがあること」は覚えているのに、実際に店に行ってからそれが何だったのかを思い出せなかったりして、買い損ねたりした経験がみなさんにもあるだろう。

そういうことが積み重なると、脳の一部は常にそういう「必要なときに思い出さないと」という雑多な情報(を覚えておかなければならないというストレス)に汚染されてしまい、目の前の仕事に対して脳の能力をフルに利用することができなくなってしまう。

そこでGTDでは、「気にかかったこと」はすべて脳から何らかの外部記録に出力してしまうことを、最初のステップとする。出力する記録媒体は、紙でもコンピュータでもかまわない。ただし、後から検索・参照しやすいものである必要がある。ともかく、脳の中にだけその情報が保存されている(思い出すためには、脳の能力のみを使って検索しなければならない)ことを回避する。

そうすることで、必要なことを思い出す際に、脳だけではなく外部に参照しやすい形で出力した記録を使って、検索することができるようになる。また中途半端に気にかけておかなければならないことを脳から削除する(外部媒体に移動することによって、常に気にかけるのをやめる)ことで、目の前の目的に脳の能力をめいっぱい使えるようにする。

Published At2005-08-22 00:00Updated At2005-08-22 00:00