日記
状況でToDoリストを整理する (13:33)Edit

時間軸での分類とは別に、状況によってもリストを整理することができる。ToDoリストにまとめられた各項目には、特定の状況でしか実行できないものが存在するはずだ。たとえば、「寝室の収納の掃除をする」のような項目は、家にいるときにしか実行できないだろう。また、「営業のAさんと打ち合わせ」のような項目は、会社にいるときにしか実行できない。

そのような項目は、その実行可能な「状況」という軸で整理してしまう。たとえば、現在「家にいる」という状況で何らかの仕事をこなそうと考えた場合には、「家にいる」という状況のリストを見れば、今実行可能な項目が見つかるだろう。逆にその状況では「会社にいる」という状況のリストを見る必要はない。

というのが「状況」という軸での整理なのだが、本家GTD本ではこの「状況」ベースの整理の具体的な方法は、いまひとつ明快に書かれていなかった気がする。その理由としてはおそらく以下の2点が挙げられるだろう。

まず、この「状況」という分類方法は人によって大きく分け方が異なる。会社勤めしている人しか「会社にいる」という状況はないだろうし、また複数のオフィスを持っている人ならば、単純に「会社にいる」とひとくくりで表現することはできない。そのため、「状況」という軸における分類では、誰にとっても明快なサンプルが出せないというのが一点。

もう一点は、本家GTDでは基本的に通常の紙+ファイリングベースでの分類を前提と(というか、そのようなやり方でも実現できるように)している。そういう物理的な分類方法では、先に書いたような時間軸での分類という明快なやり方を先に採用してしまっている関係上、それとは異なる「状況」という軸を使った分類を、どう実現するかが難しい。物理的な紙とファイルでは、一つの紙は一つのファイルにしか挟めないのだ。

ちなみに具体的な分類例として、私は以前「家にいる」「会社にいる」「出かけている」という三つの状況の分類を試してみた。それはそれで有用な分類方法ではあったのだが、時間軸の分類のような明快さはなく、気持ちよく整理していくという気分とはほど遠かった。この「状況」を切り口に分類するというアプローチ自体は悪くないと思うのだが、整理の明快さを実現するためには、もう一工夫が必要なように思う。

すでに時間軸で分類されたものに対しての「2軸目の分類の表現が難しい」という点に関しては、コンピュータで分類する限りは、リンクによってn軸の関係性は簡単に表現できるので、GTDに向いたn軸の分類が使いやすいプログラムを用意すればそれで解決できるだろう。

自分なりにGTD的なやり方をコンピュータ上で実現するにあたっては、この「状況」という分類方法の実装は検討するべき点が多いが、逆に言うとこの部分で新しいうまいやり方を思いつけば、GTD的なやり方の生産性はさらに高くなりそうでもある。

Published At2005-08-25 00:00Updated At2005-08-25 00:00