日記
「依頼」と「待機」によってToDoリストを整理する (13:49)Edit

GTDでは、ToDoリストを整理するにあたって、その仕事は自分以外の誰かが処理をした方が適切であると判断できた場合は、その項目を適切な誰かに任せてしまうことになる。

当たり前と言えば当たり前だが、自分で仕事を完了させることだけが仕事をこなす手段なのではなく、自分以外の適切な誰かにその仕事を任せてしまうことも、仕事の処理方法の一つであることを、きちんと認識・区別して扱うことが重要なのだろう。

ただし、自分のToDoリストから発生した仕事に関しては、他人にそれを任せてしまってそれで終わりというわけではない。

たとえば、あるプログラムを作っていて、それで使うアイコン画像が必要になった場合、そのデザイン作業はデザイナーに任せることになる。しかし、それで自分の仕事は完了するのかというとそうではなく、その次には「できあがったアイコンをプログラムに組み込む」という自分の作業が待っている。

デザイン作業の完了を時間で特定できるのならば、次に自分が行うべき「アイコンをプログラムに組み込む」という項目を、時間軸で整理しておけばいい。しかし、人に任せた作業の完了時間を特定することは難しく、デザイナーからの作業完了報告(コールバック)を待って、次の作業にかかるといった進行が現実にはよくある。

また、そのように人に任せた仕事では、適切な期間内にコールバックが返ってこない可能性もあり、そのような場合はこちらから作業状況を確認するなどといった行動を取る必要が出てくる。

そこでGTDでは、自分以外の他人の行動によって、自分の仕事が動くような項目は、「待ち」という分類によってカバーする。そして、この「待ち」と分類された項目リストを、自分の仕事を管理するためのToDoリストと同様に定期的にチェックすることにより、他人に任せた仕事の進行状況をまとめて管理する。

本家GTDでは、この「依頼」と「待機」による処理や分類に関しては、以上のような概要の説明にとどまり、あまり具体的な話は語られていなかったように思う。しかし実際に仕事をする際には、「依頼」と「待機」という要素はかなり重要だ。特に複数人で協調して動くプロジェクト的な仕事を管理する際には、この「依頼」と「待機」こそが仕事管理の肝となる。

仕様が複雑になることを厭わないのならば、「依頼」と「待機」の管理のために、それとリンクさせて使うための「人」という情報を持たせるべきだろう。ただし、いわゆるプロジェクト管理ツールのように複数の「人」の視点で仕事を管理することができるようにする必要はなく、あくまでも「自分」が仕事を依頼した第三者としての「人」が管理できればそれでいい。

また、「依頼」や「待機」での分類に対しても、「時間」や「状況」での分類は有効だと思うが、その扱いは自分の仕事における「時間」や「状況」の分類とは多少違ったものにした方がわかりやすくなるような気がする。

私の理想の仕事管理ツールを作るにあたっては、この「依頼」や「待機」を具体的にどのような仕様で取り込むべきかという点において、まだまだ検討事項が多い。懲りすぎると使いにくくなることは分かっているので、シンプルさを保ちながらどれだけ有用な機能を実現できるかが鍵になるだろう。

Published At2005-08-29 00:00Updated At2005-08-29 00:00