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ATP1000パリ5日目Edit

Tennis - ATP World Tour - Paris 2011 Friday - Djokovic Pulls Out Of Parisというわけで、ジョコビッチが右肩の治療のためQFをキャンセル。ツォンガがSFに進むことになった。

最終戦には出場するつもりみたい。まあ最終戦に出る気ならば、早めに休んで少しでも肩の調子を整えておいた方がいいだろう。トロイキ相手にはああいう戦い方で競り勝てても、トップ4同士のつぶし合いだともっと強打を多用しないときついだろうし、そうなると肩に掛かる負担も大きくなる。

  • ツォンガ def. ジョコビッチ WO
  • ベルディヒ def. マレー 4-6 7-6(5) 6-4
  • フェデラー def. モナコ 6-3 7-5
  • イズナー def. フェレール 6-3 3-6 6-3
マレーはベルディヒに逆転負けを食らってる。ベルディヒの調子が上がってるのか、マレーの調子が下がっているのか。マレーはこんな感じで最終戦を迎えたら、また不完全燃焼気味になっちゃいそうだ。バンコク、東京、上海と連勝しておいて、パリ、最終戦がいまいちだったら、相変わらずピークのもってきかたが下手だなーってことになっちゃうな。

フェデラーは順当。初っぱなからブレイクされてて、やっぱりフェデラーはパリはいまいちなのかなーと思っていたら、その後はあっさり逆転してストリート勝ちか。

フェレールはイズナーに負け。インドアハードでイズナーのサーブが有効に働いたかな。でもまあフェレールも最近疲れがたまっていそうだし、最終戦前にちょっと休んでおいた方がいいかも。

これでSFに残ったのは、フェデラー vs. ベルディヒとツォンガ vs. イズナー。USオープン後、最終戦に向けてしっかりコンディションを整えてきているようにみえるフェデラーだけど、今まで勝てたことがないパリで、最近分が悪いベルディヒ、ツォンガ相手に勝ちきれるかどうか。

そういえばラフバラのチャレンジャーに出ている添田は

  • Torebko def. 添田 0-6 7-6(8) 6-2
と大逆転負けを食らっている。セカンドセットのタイブレークを競り負けたのがなー。

Published At2011-11-12 08:11Updated At2011-11-12 08:11

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ATP1000パリの結果。

  • イズナー def. ロペス 6-4 6-2
  • マレー def. ロディック 6-2 6-2
  • フェデラー def. ガスケ 6-2 6-4
  • ツォンガ def. セッピ 6-3 6-4
  • モナコ def. フィッシュ 1-6 7-6(6) 1-2 Ret.
  • ジョコビッチ def. トロイキ 4-6 6-3 6-1
  • ベルディヒ def. ティプサレビッチ 7-5 6-4
  • フェレール def. ドルゴポロフ 6-3 6-2
ティプサレビッチが負けちゃったんで、これで最終戦出場者8人は確定。

ただ、フィッシュは1セット目を楽に取った後に、2セット目はタイブレークで競り負け、ファイナルセットで棄権しちゃったのか。これで最終戦出場大丈夫なのか? だめだったら繰り上がりでティプサレビッチが出るのかな。

ジョコビッチ vs. トロイキは半分くらい見たけど、ジョコビッチすごいな。怪我の不安からか強打があまり使えず、ものすごくプレースメント重視の戦い方になっているんだけど、それでも最後にはトロイキを完全に振り回して勝っていた。ワイドサーブの角度とかもえぐいことになっているし。この戦い方でトップ4残りの面子に勝ちきれるかどうかはともかくとして、それ以外の相手ならば十分戦える。しかも、そういう戦い方を実戦でこなしているうちに、戦術の幅が広がってきているように見える。これで怪我を治して強打もがんがん打てるようになったら、怪我前よりもさらに強くなってるんじゃないか。

そういえば添田がラフバラのチャレンジャーでQFまで勝ち残っている。これもし優勝できたら100位近くに復帰できて、全豪本戦から出場できるかも。

Published At2011-11-11 16:40Updated At2011-11-11 16:40

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ATP1000パリの結果。

  • ロペス def. モンフィス 6-3 6-4
  • フェレール def. マウー 6-4 6-4
  • フェデラー def. マナリノ 6-2 6-3
  • ジョコビッチ def. ドディグ 6-4 6-3
  • マレー def. シャルディ 6-2 6-4
  • ティプサレビッチ def. ボゴモロフJr. 6-1 6-0
  • トロイキ def. スタコフスキー 6-4 6-4
  • ドルゴポロフ def. コールシュライバー 6-3 7-6(6)
  • フィッシュ def. マイヤー 6-1 6-2
  • セッピ def. アルマグロ 6-3 7-5
  • イズナー def. クニツィン 6-4 6-4
  • モナコ def. シモン 6-4 6-0
モンフィス、アルマグロ、シモンが最終戦出場権争いから脱落。残っているのはティプサレビッチとフィッシュの争いだけか。

まあほぼフィッシュで確定なんだけど、ティプサレビッチがボゴモロフJr.をこれだけボコって勝っているのを見ると、ティプサレビッチの好調はまだ続いていそうだし、フィッシュよりもティプサレビッチの方が最終戦に出た方が面白そうかも、とかちょっと思う。ただ、フィッシュも怪我明けだったはずだけど、特に体調には問題なさそうだね。

ジョコビッチも、あの錦織戦の状態からはだいぶ回復したのかな。それともだましだましでも、ドディグ相手には勝ち切れたのか。TENNISTV.COMのダイジェストを見る限りは、後者っぽいかなー。ストロークもサーブも威力はいまいちだけど、プレースメントで勝負していたように見える。次のトロイキ相手にどのくらい戦えるかで、実際の怪我の状態がわかるかな。

Published At2011-11-10 07:01Updated At2011-11-10 07:01

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ATP1000パリ初日の結果。

  • ベルダスコ def. チリッチ 3-6 6-2 6-3
  • マウー def. フェレーロ 6-2 6-3
  • ベネトー def. ラオニッチ 6-7 7-6(5) 6-4
  • コールシュライバー def. ユーズニー 6-4 6-2
  • ボゴモロフJr. def. ベルッチ 4-6 7-6(4) 6-2
  • ガルシアロペス def. ヒラルド 6-4 1-6 6-4
  • マイヤー def. ステパネク 7-5 6-3
  • セッピ def. ダビデンコ 7-6(2) 7-5
  • アンダーソン def. ミュラー 6-3 4-6 6-4
  • マナリノ def. ツルスノフ 6-2 6-2
デルポトロが肩の怪我でキャンセルしたんで、かすかに可能性があった最終戦の望みもなくなった。代わりにシードの場所にラッキールーザーとしてクニツィンが入ってる。

ベルダスコ vs. チリッチはベルダスコが勝ったか。次に当たるベルディヒとの戦いは、一応ベルディヒの最終戦争いがかかっているんだけど、きわどいライバルがほぼいなくなったから、たぶんベルディヒは負けても最終戦出場はほぼ確定だな。

そして、今日のOOPも出ていて錦織 vs. スタコフスキーはコート1で現地時間11時からの2試合目。日本時間で言うと19時からの2試合目。前の試合がフォニーニ vs. ドディッグであまり長引きそうな感じがしないなー。だいたい日本時間で21時くらいからスタートになるかな。GAORAはパリマスターズを準決勝と決勝以外は生放送しないみたいなんで、ライブで見たいならTENNISTV.COMだね。あっちは1回戦からセンターコートもコート1もライブストリーミングしてくれる。

スタコフスキーとは今年の全仏で負けて以来。それ以降の錦織の成長とコートの違いとか考えると、前回の結果はあまり今回の参考にはならなそう。どちらかというと錦織の疲労の残り具合や怪我の具合と、スタコフスキーの最近の調子次第って感じかな。スタコフスキーは今回予選突破して上がってきているから、それほど調子は悪くないはずだけど、直前の数大会は1回戦負けが続いている。錦織の体調さえ問題なければあまり負ける気はしないんだけど。

Published At2011-11-08 06:51Updated At2011-11-08 06:51

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ITF50000ドルグレイプバインで奈良が優勝した模様。奈良が結果を出したのは久しぶりか。先週の段階で168位366ポイントだったから、+70ポイントで145位くらいまであがれそう。GS本戦レベルまではまだ遠いな。

錦織がブログで決勝後のコメントを出している。

完全に負け惜しみですが実力の半分も出せませんでした。 これがフェデラーの強さですね。 久しぶりに力の差を見せつけられた試合でした。

試合に入るとフェデラーのテンポの早さについていけず。 無駄なショットがなくスキがありませんでした。 ちょっとでもあまくなり彼の間合いにボールがいくとすぐに主導権を取られます。 常にプレッシャーを与えられてる感じでした。 こんなに強いのかーと試合後は少しショックも受け、トップにいく道のりまだまだ遠いなと・・さえも思いました。

冷静に状況を分析しつつも、「実力の半分も出せませんでした」と考えているのは、逆に言うと「現在の実力でも、もっと実力を発揮できる展開に持っていければ、フェデラーとも戦える」という希望を感じていいね。

フェデラーは相手の得意なパターンをつぶす戦術を使うのが得意なプレイヤーだし、あのレベルの攻めの早さと鋭さ(とミスの少なさ)を持つ選手はツアーでもほかにはいないし(ジョコビッチ、ナダル、マレーはもっとディフェンシブな展開が多いよね)、それをめいっぱい体験できたのは、今後ああいう超トップレベルと対戦していくためには非常に有用な情報だっただろう。

準決勝1セット目のジョコビッチ、決勝のフェデラーとの戦いを思い出せば、もはやトップ4以外のトップ選手との戦いでは、それほどプレッシャーを感じなくなるんじゃないか。どんなに強い相手でもあれ(トップ4)よりはまだ甘い、と思えちゃいそう。

Published At2011-11-07 18:12Updated At2011-11-07 18:12

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ITF100000ドル台北の結果。

  • 森田 def. 伊達 6-2 6-2
森田余裕で勝利か。まあまっとうな結果だよな。森田ここで伊達に負けるようだと、本当に将来の明るい展望が見えなくなってきちゃうだろう。伊達の技術ならば、調子がいいときならば森田の強打をいなす or カウンターで倍返しすることができたかもしれないけど、まあ連戦での疲れもあっただろうな。

さて、ATP500バーゼル決勝、フェデラー vs. 錦織。

フェデラーは相手を研究して戦うタイプだから、錦織とこういう舞台で初対戦というのは、あまり嬉しくない当たり方だろう。錦織がフェデラーの通常の戦い方の範囲で対応できる相手ならば、それでも特に問題ないけれども、本来は錦織向けにアレンジした戦術を使いたいようなタイプだったら、それなりに苦しめることができそうだ。ただ、錦織は試合中のレベルの上下(後半大幅に上がることが多い)が激しいから、どちらにしろその辺りは読みにくいだろうけど。

フェデラーはトスに勝ってレシーブを取ったそうだ。基本サーブを取りたがるフェデラーにしては珍しい。錦織のサーブゲームの弱さを知って、最初からブレイクして一気にたたきつぶしにくるつもりか?

なんだこの錦織の立ち上がりの良さ。と思ったら40-0から5ポイント連取されてブレイクされた。なんじゃそりゃ。次のフェデラーのサービスゲームは楽々キープ。次のサービスゲームは何とかキープできて、ベーグルは免れた。

ベースラインからのストロークは、十分戦えているように見える。ただ、相手の球が浅くなったときに嵩にかかって攻める能力の高さは、フェデラーがすごいな。錦織は実はちょっと浅くなった球を安定して決める能力が、トップ選手の中では結構低い方かも。ベースラインからの攻撃力は高いのに。

うーん、結局ファーストセットは1-6でフェデラーか。しかも最後はダブルフォルト。最近あんまり使っていなかった、アドサイドでポジションをだいぶワイドよりにずらして打つファーストサーブとか使っていたし、サービスゲームがだいぶ苦しいんだろうな。

せめて2-6だったら、結構戦えている感が出るんだけど、1-6だとかなり圧倒的な展開っぽくなっちゃってきつい。錦織がセカンドセットでギアを上げてこれるといいんだけど、多少の変化じゃフェデラーがたたきつぶしにきそうで怖いな。

すげーな錦織。ただのボレーじゃ間に合わないから、めっちゃスイングボレーで叩いて、なんとかキープできた。そしてだんだんストローク戦の質が上がってきたな。

やっぱりフェデラー強い。サーブもストロークもボレーも、何をやらせてもレベルが高い。錦織もセカンドセットの後半はだいぶレベルを上げてきて、特にフェデラーのサービングフォーチャンピオンシップのゲームでは、何とかブレイクポイントを握るところまではできたけど、ブレイクすること自体は阻まれたのが残念。

  • フェデラー def. 錦織 6-1 6-3
フェデラー相手だと、錦織は序盤から大事なポイント&ゲームは最終ゲーム並のクオリティを維持しないと、まともに戦えないだろうな。ただ、めいっぱいギアを上げれば十分フェデラーについていけそうではあったんで、それは今回の収穫。

ストローク戦は、普通に打ち合ってるだけだと先にものすごい球を打ち込まれてしまうし、ちょっとでも浅くなるとほぼ一発で決められてしまうから、フェデラー相手の場合は攻撃できそうな球があったら錦織の方から先に攻撃していかないとだめだな。ものすごくリスキーでプレッシャーのかかる戦いかただけど、フェデラーはそれができるプレイヤーだから、対抗するには同じことができるようにならないとだめか。

あとやっぱりサービスゲーム。ファーストサーブが入っていれば結構戦えていたけど、確率が悪すぎる(ファーストセット40%、セカンドセット51%)し、入らないときに連続して入らなすぎる。セカンドサーブは徹底して前に出て叩かれて、しかもほとんどフェデラーはミスをしてくれなかったからなー。GS決勝でフェデラーに跳ね返されたマレーも、セカンドサーブをあんな感じで叩かれていたな。

まずファーストサーブの確率の向上、あとできるならばセカンドサーブの質の向上。ただ、マレーほどのフィジカルがあってもセカンドサーブの質はなかなか向上できなかったからなー。フェデラーみたいに強いセカンドサーブはどうやったら身につくんだろう。ジョコビッチも去年後半からセカンドサーブがすごく強くなったな。キックサーブのキック量とコースの自由度が鍵なんだろうか。

ともかく、ファーストセットは全然勝ち目ないなって感じだったけど、セカンドセットは勝ち目がないなりに、かなりまともに戦えるようになっていたし、初めての対戦としてはそれなりに満足だった。ファーストセット×2みたいな感じだと、いくら相手がフェデラーでもがっかり度が高くなってしまうからな。次はもっといい戦いをして欲しい。ところで錦織はパリにも出るつもりなのかな?

ATP500バレンシア決勝の結果。

  • グラノジェルス def. モナコ 6-2 4-6 7-6(3)
グラノジェルス(って読むのね)の勝利。

ATP1000パリ予選の結果。

  • ヤング def. ニーミネン 6-4 6-2
  • セッピ def. クエリー 6-7(2) 6-1 6-1
  • マウー def. クボット 6-1 6-4
  • コールシュライバー def. クレメン 7-5 1-6 6-1
  • ヒラルド def. Paire 6-2 6-7(3) 6-4
  • スタコフスキー def. クニツィン 7-6(1) 6-7(3) 6-3
錦織の1回戦の相手は結局スタコフスキーになった。錦織の体力はどのくらい回復するだろうか。もちろん初日には試合が組まれていないから、2日目以降の試合になるけど、スイスからの移動と休息と練習が間に合うかなー。

Published At2011-11-07 06:53Updated At2011-11-07 06:53

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Tennis - ATP World Tour - Basel 2011 Saturday - Nishikori Shocks Djokovic; Federer Plays Wawrinka

いやー、寝て起きても本当に錦織がジョコビッチに勝ったんだねー。ということで、ATP公式サイトのニュースから抜粋。

Kei Nishikori notched the biggest win of his career Saturday, knocking off top-ranked Novak Djokovic 2-6, 7-6(4), 6-0 in the Swiss Indoors Basel semi-finals. The win put Nishikori into the record books as the first Japanese player to defeat a World No. 1.
ワールドナンバーワンを倒した初めての日本人。
“I was missing too much in the first set, but at the end of the second set, I started playing well."
見ていてもそうだったねー。なんでセカンドセット終盤になってプレイがよくなっているんだか。
“I’ve always wanted to play Roger," revealed Nishikori. "Before the tournament, I was wishing to play him but I was on the other side of the draw and knew I would need to make the final to have a chance to play him. It will be a good challenge for me to play against him."
これだけランキングをあげてきても、まだ強い相手と戦いたいと発言できる前向きさがいいねー。
"The second set, he was playing great and was fighting... I have to give credit to my opponent, he was better," said Djokovic. "I didn't make the most of my opportunities."
一方のジョコビッチ。セカンドセットで錦織がペースを上げてきたんで、チャンスを生かすことがほとんどできなかった。さらに怪我について、
"I changed the technique of my serve a little bit. I was forcing it too much because of the injury I have," admitted Djokovic. "I've carried it since the US Open and I'm still afraid something is going to happen [with my shoulder]. My rhythm with the serve is not good right now."
怪我の影響でサーブの技術を少し変えなければならなかった。全米オープンから続けてたけど、まだ肩に影響が出るかもと不安だ。今はサーブのリズムがあまりよくない。これは今回だけでなく、シンシナティでマレー相手にリタイアしたとき以降の長期スパンでの話だね。

シンシナティ、デビスカップSF、そしてバーゼルと、ジョコビッチの怪我の影響は結構長引いちゃってるね。これだけ圧倒的なシーズンを過ごしてきたすごいプレイヤーだけど、ナダルと同じく比較的体を酷使するタイプのプレイヤーだから、これだけの結果を残すと結局は体を壊してしまうのか。何とか早く故障を治して、プレイの質を落とさずに故障しにくいプレイの仕方を見つけられるといいんだけど。

なんか錦織の勝利を喜ぶよりも、ジョコビッチの体の不安の方が大きくなるな。

ちなみにATP500バーゼル準決勝もう一つの試合の結果は、

  • フェデラー def. ワウリンカ 7-6(5) 6-2
ファーストセットは時々見ていたんだけど、フェデラーが先にブレイクしていたのをワウリンカがブレイクバックし、その勢いを保ったままタイブレイクに入ったのに、結局最後は僅差でフェデラーがタイブレイクを取り切るという、フェデラーの勝負強さが光った展開だった。その後セカンドセットはあっさり取っちゃったのね。

これで錦織はATP500の決勝でフェデラーとの勝負。GS、マスターズほどの大きな大会ではないけれども、フェデラーの地元スイスで圧倒的ナンバーワンのジョコビッチを下しての決勝というのは、ストーリー的な盛り上がりはかなりのものだろう。

できれば早い段階でギアを上げて、フェデラーと五分に戦って欲しい。ジョコビッチ戦でもネット際でのタッチショットの応酬が多かったけど、あれをフェデラーともできるといいね。強打だけでなくああいうショットにセンスがあるところを見せると、海外のファンも増えそうだ。

ATP500バレンシアの結果。

  • グラノーラー def. デルポトロ 6-4 7-6(4)
  • モナコ def. フェレール 7-5 1-6 6-3
どっちも本命の方が消えちゃったか。デルポトロの最終戦出場へのわずかなチャンスがほぼ消えたな。グラノーラーとデルポトロの試合の最後の辺りだけ見たけど、デルポトロが悪いというよりは、グラノーラーが上回っている感じの展開だった。まあデルポトロは全米オープンを取ったときのような馬鹿みたいに速いフォアクロスは打てていなかったけど。フェレールはもうお疲れかね。

ATPマスターズパリの方は、予選1試合目が行われ、クレメン、スタコフスキー、Paire、クニツィン、マウー、クボット、クエリー、セッピ、ヒラルド、ヤング、ニーミネン、コールシュライバーが勝ち残っている。錦織がバーゼルが終わった後体調に問題なくパリに出られるならば、この中の誰かと一回戦になるのね。

そういえばITF100000ドル台北は、準決勝を伊達と森田が勝って、日本人による決勝になっている。森田が順当に伊達に勝てるのか。要注目。

Published At2011-11-06 08:29Updated At2011-11-06 08:29

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さて、ATP500バーゼル準決勝錦織 vs. ジョコビッチ。

錦織サーブゲームで思ったより戦えてるな。ただリターンゲームが思ったより苦しそうだ。ジョコビッチのサーブはやっぱり普通の強い選手以上なのか。それとも錦織が堅くなっているからなのかな。

ジョコビッチは、錦織と同じくらいバックハンドのコースの自由度が高くて、しかも威力があるなー。背が高くて高い打点を取りやすい分、よりフラットに打てるからなのか。錦織は、ジョコビッチのバックハンドダウンザラインを、フォアハンドのランニングショットで切り返そうとしては、毎回芯に当て損ねている感じ。

完全にジョコビッチのペースだが、最初の1ゲーム取っただけで終わるのはきつい。せめて2ゲームは取ってくれないと、手も足も出ずにぼろ負けした感じになっちゃうな。

何とかブレイクして、ファーストセットで錦織2ゲームは取れた。

ジョコビッチは最初からベンチに座るときに右ひじあたりを気にしていたけど、ファーストセット終了後にメディカルタイムアウトを取り、たぶん痛み止めを右肩から上腕部辺りに塗りこんでマッサージ。

ジョコビッチの肩は結構重傷のようだ。ファーストサーブのスピードが一気に150km/hくらいまで落ちた。しかもストロークでも今までほとんど出ていなかったイージーミスが増えた。それでも、手負いのジョコビッチと錦織でいい勝負か。これだけスペックが落ちた状態でもそれなりにゲームをキープできるのが、今年ほとんど負けていないジョコビッチの強さ。

ジョコビッチは今後のことを考えてリタイアすることを意識しているだろうけど、錦織がジョコビッチが弱っていることにつけ込めていないんで、この試合を諦めさせてくれない。でもジョコビッチ的には、ここで無理しても決勝のフェデラーに勝てる気がしないし、来週のパリにも悪影響が出ちゃうし、さらには最終戦にも影響が出ちゃうからなー。

ジョコビッチはだんだん痛みが引いてきたのか、一番ひどかった時に比べれば、ずいぶんましなサーブが打てるようになってきた。190km/hくらいでているから、普段より10km/h程度落ちたくらいか。クレーコートでのサービススピードくらい。ただ序盤はほとんどやらなかったようなストロークのイージーミスが減らせないな。

結局セカンドセットは、怪我しているなりに本気になったジョコビッチと互角に戦って、タイブレークで何とか取った。これでセットオール。ジョコビッチはセット終盤、かなり本気で怪我をかばうのを減らしてまで試合を取りに来ていたから、その攻撃をかわせたのはとても大きい。ミスは出ていたけど、球の威力は怪我をしてないときと大して変わらないレベルまで上げてきていた。

ファイナルセットが始まる前に、錦織もメディカルタイムアウト。右足首をテーピングで固めた。

本当に錦織はスロースターターだなー。ジョコビッチは怪我しているけれど、それでも並の選手よりは全然いい球を打ってるのに、それにセカンドセット後半からついていけるようになって、さらには自分からの攻撃もできるようになってる。もちろん相手の球に慣れてくるという部分もあるけれども、その部分を考えたとしても、やっぱりスロースターターだといわざるを得ない気がする。

ファイナルセットは早々に錦織が1ブレイク。そして、ジョコビッチのメンタルが切れたな。狙いのはっきりしない何となく返すストロークと、無理に攻撃しすぎるミスを繰り返して、あっという間に錦織が5ゲーム連取。

結局、ファイナルセットは圧倒的な錦織の展開で6-0で勝利。

  • 錦織 def. ジョコビッチ 2-6 7-6(4) 6-0
すげージョコビッチに勝っちゃったよ! これで決勝はたぶんフェデラーとやれるのか。もうパリなんかどうなってもいいから、本気でフェデラーと戦ってくれ。どんな状況になっても心が折れたりするなよ。

ベルディヒに勝った時点で書いた「ジョコビッチが支配したシーズンに、ジョコビッチに土をつけたわずか数人の一人として名を残すチャンス」が本当に実現しちゃったな。

Published At2011-11-06 01:34Updated At2011-11-06 01:34

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ATP500バーゼルの結果。

  • ジョコビッチ def. バグダティス 2-6 6-2 6-3
  • 錦織 def. ククシュキン 6-4 5-7 6-4
  • フェデラー def. ロディック 6-3 6-2
  • ワウリンカ def. マイヤー 6-2 6-2
ジョコビッチ vs. バグダティスは、ジョコビッチが最初のゲームをブレイクされたところで寝てしまったんだけど、その後フルセットでジョコビッチが勝ったのか。しかもファーストセットはあっさり落としたくせに、セカンド・サードセットはあっさり取っていて、フルセットなのに試合時間は1時間40分弱しかかかってないのね。ジョコビッチ全然消耗してない。

フェデラー vs. ロディックはまたいつもの予定調和的な試合展開だったんだろうなー。ロディックがいいサーブを入れても、フェデラーは無理せずブロックリターンで深くに返し、そこからのストローク戦では自力の差が出てしまう。一方フェデラーのサービスゲームはサービスから押されて好き放題されてしまうし、フェデラーのセカンドサービスにも隙がない。というやつ。と思ったけど、スタッツ見たらロディックファーストサーブが36%しか入ってない。そんなんじゃフェデラー相手に勝ち目ないよ。

これで準決勝の組み合わせは、

  • ジョコビッチ vs. 錦織
  • フェデラー vs. ワウリンカ
になった。

錦織はジョコビッチ相手にいい試合ができるといいなー。でも、バグダティス戦の最初のところをみただけでも、ジョコビッチのサーブとストロークのクオリティは、今までの相手とは段違いに高いからなー。得意なリターンゲームでちゃんと戦える=リターンを高確率で返せるだろうか。サーブは叩かれまくるだろうなー。それこそまたクイック気味にして目先を変えたりする必要があるかも。

ちなみに錦織の試合は現地14:30だから日本時間22:30。準決勝からはGAORAでも生放送だよね。時々GAORAはニアライブとかいって中途半端な録画放送することがあるけど、今回はちゃんとライブマークがついていた。

ATP500バレンシアの結果。

  • グラノーラー def. モンフィス 7-6(12) 3-6 6-4
  • フェレール def. ダビデンコ 6-3 6-4
  • モナコ def. フェレーロ 6-3 6-3
  • デルポトロ def. クエリー 6-2 7-5
モンフィス負けちゃった。フェレールは強いなー。デルポトロもまだ勝っていて、これで最終戦に滑り込んでくると、ジョーカー的な存在になりそうだな。調子のいいデルポトロなら、トップ4相手でも十分勝ち目があるし。

そういえばATPマスターズパリのドローが発表されていた。SEもらった錦織は、ジョコビッチ山。1回戦は予選勝者だからちょっとはましだけど、マスターズの予選勝者って十分強いからなー。そこに勝てば2回戦は1回戦BYEのトロイキ。そこに勝ったらまたジョコビッチ。バーゼルの疲れもあるだろうし、目標は1回戦勝利かな。で、トロイキといい勝負できれば十分か。そこも勝ち抜いて、ジョコビッチと短期間で再戦することになったら面白いけど。

デルポトロは、BYE、ワウリンカ or イズナー、モンフィス、フェレール、ジョコビッチ、フェデラー or マレーってドローか。最終戦に入るには、フェレールを倒す必要がありそうだ。これは結構厳しい。しかもこの二人はバレンシアの決勝でも当たりそうだな。デルポトロの最終戦出場は、フェレールとの対戦成績にかかっている感じか。どちらも勝てば3000ポイントを超えて3100ポイント弱まできそうだ。ちなみに今までの二人の対戦成績は2勝2敗の五分だ。

同じく最終戦ぎりぎりのツォンガは、BYE、ガルシアロペス、アルマグロ、ジョコビッチというドロー。QFくらいまでは結構楽なんじゃね。で、QFまでで180ポイント稼げたら、トータル3100ポイントを超えてほぼ確定か。

錦織にバーゼルで負けたせいで、一気に余裕がなくなったベルディヒは、BYE、チリッチ or ベルダスコ、ティプサレビッチ.、マレー、フェデラーというドロー。2回戦のチリッチ or ベルダスコが出だしからきつい。さらに最近好調のティプサレビッチ。そしてマレー、フェデラー。ほとんどポイントを伸ばせない可能性があるな。ティプサレビッチに勝てれば3100ポイントを超えてほぼ安全圏か。

フィッシュは怪我の具合はどうなんだろう? ドロー的にはBYE、ステパネク、シモン、フェデラー、マレーと、序盤は比較的楽かも。ただ、シモンに勝って180ポイント上積みしても3050ポイント程度。デルポトロが調子がいい場合、僅差での勝負になりそう。

そういえば女子ITF100000ドル台北QFの結果。

  • 伊達 def. 土居 7-5 6-3
土居は伊達に勝てなかったか。森田も勝ち残っているから、このまま行くと決勝は日本人対決になるかも。

Published At2011-11-05 08:50Updated At2011-11-05 08:50

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ATP500バーゼル準々決勝(QF)錦織 vs. ククシュキンをGAORAが緊急生放送することが決まった模様。うちはGAORA HDじゃないから、下手したらTENNISTVの方が画質がいいかもしれないけど、気軽に録画できるのはありがたい。

と思ったけど、まだ電子番組表が更新されていなくて、番組録画予約ができないなー。GAORAは番組延長とかの電子番組表への反映も遅くて、せっかく放送延長されても(録画機器が自動延長に追随する機能を持っていても、番組表情報が変わらなければ追随しようがないから)録り逃すことが多い。WOWOWよりも先にテニス放送に力を入れていた局だからありがたい存在ではあるけど、この辺の放送局として基本的な部分を何とかしてくれないかな。システム的にどうともならないというわけじゃないでしょ?

おや、ITF台北100000ドルで、土居が伊達と当たっちゃうのね。土居が今609ポイントで111位、伊達が564ポイントで116位。どっちもここで上位進出してポイントを稼いで、来年の全豪本戦入り安全圏までランキングをあげておきたいよなー。

で、ふと女子の日本人ランキングを見たら、いつの間にか瀬間詠里花も120位までランキングをあげてたのね。奈良は167位か。今年の初めは土居と奈良二人でWTAレベルを駆け上がっていることを期待していたのに。土居はぎりぎりWTAレベルに踏みとどまり、奈良はずるずるとITFレベルまで戻ってしまったか。

さて、錦織 vs. ククシュキンが始まった。錦織、立ち上がりからブレイクポイントを握るが取り切れず。でも、今日も調子は悪くなさそう。続く錦織のサービスゲームもブレイクポイントを握られつつ、何とか逃れる。

ククシュキンのプレイは初めて見る。今のところ粘り強くてミスが少ないストロークだけど、あまり攻めは早くないし、攻めのパターンも比較的わかりやすくリスクを負ってアタックしてくるタイプ。攻撃バリエーションが多い錦織の方が自力は上に見えるけど、あのアタックががんがん入ってくるようだと錦織も厳しくなるだろうな。

錦織、相手のいいアプローチショットに対して、ブロック気味にカウンターのパッシングショットを打ち、それがポール回し気味にサイドラインをかすめる偶然的なスーパーショットでブレイク。

ブレイクされたククシュキンは、アタックの精度が落ちてアンフォーストエラーが目立ち始めた。錦織サーブアンドボレーを見せる余裕。いつもぐだることが多いブレイクした後のサーブゲームをラブゲームでキープ。

ククシュキン、ファーストサーブが入らなくなったな。そして、錦織が再度ブレイクして2ブレイクアップ。

錦織本当に強くなったなー。ギルバートにしばらくディフェンシブなプレイを鍛えられたのが、元々持っていた攻撃力の高さといい感じで融合して、安定したストロークの中でプレッシャーをかけつつ、取りたいポイントは持ち前の攻撃力やクリエイティブティの高いプレイでもぎ取ることができるようになった。サーブもまだ安定感は物足りないけど、クオリティのアベレージが本当に高くなった。

とか言っていたら、錦織あっさりブレイクバックされた。やっぱりブレイクした後のサーブゲームがぐだるなー。さらにアンフォーストエラーを連発して、ククシュキンがあっさりキープ。

さらにサービングフォーセットの出だしをダブルフォルトしたけれども、そこからちょっとギアを上げて、きっちり攻めきってファーストセット先取。

錦織セカンドセットの出だし、一気に攻め込むかと思いきや、ドロップショットを2個もミスってあっさりキープされる。そして、その後の自分のサーブはあっさりブレイクされる。なんじゃそりゃ、と思ったら次のゲームをブレイクしてタイに戻す。なんかぴりっとしないなー。

セカンドセットはお互いミスだらけで、ミスをしなかった方がポイントを取るという、しょうもない展開になっちゃってるな。ドロップショットとか深い球はいい球があるけど、アタックしたいい球はほとんど出てない。

ククシュキン、ブレイク先行されて目が覚めたか。いい攻撃が出るようになってきた。錦織も対応はしているけど、自分からの攻撃はまだほとんどできてないな。そして錦織はあっさりブレイクバックされた。

錦織、ずいぶん疲れた顔をしているな。肉体的な疲労なのか、精神的な疲労なのか。まさか体を痛めてるとかはないよな。ククシュキンはミスは多いけどウィナーも増えていて、ぎりぎりの綱渡りがいい方に転んでいる感じ。

錦織、セカンドセット5-5、ククシュキンのサービスゲームの40-30から突然やる気を出して、自ら攻撃してポイントを取ってデュースに戻した。何きっかけかわからないけど、突然モチベーションが復活したのか。でも狙ったフォアのダウンザラインが外れて結局ククシュキンがキープ。

錦織のモチベーションがここに来て突然復活してるな。さっきまでの相手に合わせて打っているだけという感じから一変して、自分からポイントを取ろうとする意思を感じる配球になってる。でもそこでダブルフォルトか。そして結局長いストローク戦の最後は錦織がミスして、セカンドセットはククシュキンが7-5て取り返した。

ファイナルセット出だしから、錦織はだいぶ攻撃するようになった。それほど調子は上がらず、ミスは多いんだけど、それでも最初のゲームからブレイクしてスタート。

結局セカンドセットからはメンタルの戦いだったなー。単にぐだっているというよりは、思い通りにいかない中でどうやってポイントを取っていくかの試行錯誤を、お互いに繰り返している感じだった。そして、ファイナルセットの後半は削れていく体力まで影響してきて、本当に消耗戦って感じになってしまった。

錦織は、何度もドロップショットをミスしていたように、たぶんタッチ系ショットの感覚がいまいちだったせいで、自分のプレイの幅をうまく活用できなかったんだろうな。特にバックハンドの打ち合いが長く続いたときに、そこから展開することがうまくできずに、何となくラリーにつきあってしまうことが多かった。

最後の最後に錦織はちょっとだけクオリティを上げることができ、逆にククシュキンは体力切れで思い通りに動けなくなっていたのが、勝負を分けた感じか。

  • 錦織 def. ククシュキン 6-4 5-7 6-4
そういえば錦織は1回戦はサーブをかなりクイック気味に打ったりしていたのに、今日は普通にためを作って打っていたな。この間のは試してみただけだったのか?

Published At2011-11-05 01:06Updated At2011-11-05 01:06